令和5年度 市立池田病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 352 113 175 314 458 786 1,201 2,652 2,385 487
当院を退院した患者様の年齢を10歳刻みで集計しています。
70歳代の患者様が一番多く、次いで80歳代、60歳代と、近年の高齢化社会を反映しています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術等 146 2.73 2.61 0.00% 73.19
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 内視鏡的胆道ステント留置術等 処置2なし 副傷病なし 99 9.49 8.75 1.01% 74.49
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む) その他手術あり 処置2なし 90 11.58 10.24 0.00% 80.17
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術等 47 6.81 7.61 0.00% 76.53
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 39 7.56 7.58 0.00% 67.67
消化器内科では、胃癌・大腸癌・肝臓癌・膵臓癌・胆管癌などの悪性疾患、消化管出血・胆管結石・憩室炎・腸炎などの急性疾患、肝硬変・炎症性腸疾患などの慢性疾患に幅広く対応しています。
消化器外科・放射線科との緊密な連携のもと、診断・治療を行っています。
食道、胃、大腸のポリープ・早期癌は内視鏡的に切除(ESD、EMR等)しています。
肝臓癌は、外科的手術のほか、エコーガイド下のラジオ波焼灼術、血管カテーテルを用いた肝動脈塞栓術を行っています。
進行癌に対する化学療法・分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬も年々進歩しており、最新の治療を積極的に導入しています。
消化管出血に対しては内視鏡的止血術、胆管結石に対しては内視鏡的結石除去・ステント留置術などで迅速に対応しています。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア 15歳以上 鼠径ヘルニア手術等 145 4.21 4.55 0.00% 73.35
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 112 6.07 6.87 0.00% 63.48
060220xx97xxxx 直腸脱、肛門脱 手術あり 46 8.70 8.62 0.00% 84.02
060035xx99x6xx 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 手術なし アバスチン等 36 6.22 4.42 0.00% 65.19
060040xx99x70x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし アービタックス等 副傷病なし 34 6.82 4.38 0.00% 69.41
消化器外科は、北摂2次医療圏の外科中核病院として、がん診療を中心に診療していますが、ヘルニア、虫垂炎、胆嚢炎、直腸脱などの良性疾患に対して、積極的に治療しています。
特にヘルニアに関しては、専門外来を設けております。
令和5年の総手術件数791例、全身麻酔症例が637例であり、うち腹腔鏡手術は428例でした。がんの手術は、胃がん26例、結腸がん53例、直腸がん43例、肝がん(原発性、転移性)22例、膵がん15例、胆道がん6例でした。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法等 処置2なし 副傷病なし 108 3.27 2.98 0.00% 74.87
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 処置2なし 78 20.37 18.65 1.28% 78.41
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 化学療法ありかつ放射線療法なし 副傷病なし 70 9.50 8.33 0.00% 71.84
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし カルボプラチン+パクリタキセルあり等 30 12.83 18.83 0.00% 75.40
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2なし 23 17.61 13.59 26.09% 75.48
肺がんは、一部を除いて、がん遺伝子変異の有無、免疫関連の蛋白の発現で個別化治療が行われています。そのため、単にがんと診断するだけでは十分でなく、遺伝子変異・免疫の蛋白の発現など調べることが必要となり、気管支鏡などの生検で十分な検体を採取しております。
当院では、最新の超音波気管支鏡システムを導入し、術前にVINCENTによる斜め切りのオブリーク法および3D構築画像でシミュレートすることで、一段と質の高い検査を目指しています。
また胸水や胸膜病変しかない場合でも、当院では局所麻酔下胸腔鏡により迅速に検査ができます。 また、免疫チェックポイント阻害薬の使用などで多彩な副作用がでても当院では各診療科と連携することで、安全で有効性の高い治療を提供しております。

泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 前立腺針生検法 182 2.14 2.44 0.00% 71.96
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用等 処置2なし 91 6.67 6.85 1.10% 75.79
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 副傷病なし 71 6.41 5.22 0.00% 63.42
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 57 9.58 11.19 0.00% 71.26
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術 ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの等 29 7.38 7.75 0.00% 75.97
当科における入院診療は、尿路性器悪性腫瘍、尿路結石、上部尿路通過障害に対する手術が多くを占めております。
最も多かったのは、前立腺生検法でした。次に多かったのが膀胱癌に対する経尿道的手術でした。上部尿路結石に対する経尿道的手術がそれに続きました。
2022年2月の手術用ロボットダヴィンチの導入に伴い、前立腺の悪性腫瘍手術が上位に入りました。

産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 化学療法ありかつ放射線療法なし 副傷病なし 69 3.30 4.18 0.00% 62.96
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮全摘術等 51 2.02 2.78 0.00% 39.41
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 処置2なし 49 2.04 2.96 0.00% 43.08
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 47 5.09 5.93 0.00% 44.04
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 子宮附属器腫瘍摘出術等 37 6.11 6.00 0.00% 47.00
当科では、子宮内膜ポリープ・子宮粘膜下筋腫に対する子宮鏡手術や、卵巣良性腫瘍・子宮筋腫等に対する開腹手術と腹腔鏡下手術を行っています。
悪性疾患については、子宮頸部異形成に対する子宮頸部円錐切除術や卵巣癌・子宮体癌・子宮頸癌に対する手術療法を行っています。
既往帝王切開後妊娠や骨盤位に対して選択的帝王切開術を行っています。

血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし リツキサン 65 11.14 9.62 0.00% 75.57
130030xx99x9xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし アドセトリス等 41 11.34 12.88 0.00% 72.20
130030xx99x6xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし ベルケイド等 39 13.72 13.10 0.00% 76.41
130040xx99x5xx 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 手術なし エムプリシティ等 23 15.83 16.12 0.00% 70.26
130030xx99x5xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし リツキシマブ+フィルグラスチムあり等 20 19.95 19.61 5.00% 79.90
「非ホジキンリンパ腫」はリンパ球から発生する腫瘍の一種であり、年単位で緩徐に進行するタイプから、週単位で悪化するものまで、予後的にも病理的にも非常に幅広い疾患です。
化学療法のみで完治が目指せる数少ない腫瘍の一つであり、当科ではこの非ホジキンリンパ腫をのべ年間200-250件の方々を入院にて治療しているほか、外来化学療法室でも行っております。

整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む) 人工関節置換術等 55 23.49 21.96 29.09% 77.04
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工関節置換術等 54 28.41 25.50 68.52% 83.17
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む) 人工関節置換術等 45 23.69 19.55 24.44% 72.20
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む) 腰部骨盤、不安定椎 その他手術あり 処置2なし 40 15.10 15.66 12.50% 74.28
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 27 5.04 4.76 3.70% 61.85
整形外科の入院患者における、DPCで患者数が多かったのは、人工膝関節置換術を行った患者であった。次が、大腿骨近位部骨折の手術患者であったが、コロナ禍で減少していた患者数が昨年度は増加していた。人工股関節の対象患者数は、昨年と比べて減少したが、DPC別患者数の分布としては、一昨年から大きな変動は無かった。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 430 2.08 2.54 0.00% 78.73
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 水晶体再建術等 処置2なし - - 5.67 - -
020320xx99xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術なし - - 8.34 - -
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - 2.46 - -
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 片眼 - - 7.81 - -
白内障手術は片眼日帰りないし、1泊の短期入院を基本として、術後により良い見え方(Quality of Vision)を実現するために十分な術前検査を行い、低侵襲で負担の少ない手術を心がけています。
成熟白内障やチン小帯脆弱などの難治症例にも対応しています。
網膜疾患(黄斑上膜)に対しては、網膜硝子体手術を行っています。
硝子体手術につきましては、小切開で広角観察システムを用いて手術を施行しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 転院以外 62 13.29 17.38 3.23% 83.24
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈ステント留置術等 処置1なし 処置2なし 34 2.71 4.26 2.94% 71.15
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術等 処置2なし 34 4.00 4.57 0.00% 66.56
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査等 処置2なし 転院以外 33 2.42 3.05 0.00% 72.15
050050xx9920x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心カテ検査+血管内超音波検査等 処置2なし 転院以外 22 2.14 3.25 0.00% 73.91
1)050130xx9900x0
うっ血性心不全(急性心不全、慢性心不全の急性増悪)で緊急入院したが、超高齢や腎機能障害のために、心筋シンチ(SPECT)やカテーテル検査は施行せずに、標準的な心不全治療のみを行った患者さん。
2)050050xx0200xx
虚血性心疾患の原因となる冠動脈狭窄・閉塞の治療を目的にして、1泊2日入院を原則に、冠動脈ステントやバルーンで冠動脈狭窄を拡張した患者さん。
3)050070xx01x0xx
心房細動などの頻脈性不整脈を、3次元マッピング装置を用いてカテーテルアブレーションで治療した患者さん。
4)050050xx9910x0
虚血性心疾患(狭心症、無症候性心筋虚血、陳旧性心筋梗塞)の精密検査のために、1泊2日入院を原則に、冠動脈造影検査のみを行った患者さん。
5)050050xx9920x0
虚血性心疾患の精密検査のために、1泊2日を原則に、冠動脈造影に加えてステント治療が必要かどうか虚血の評価をするために、FFR測定や血管内超音波検査を同時に行った患者さん。
 
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害 2500g以上 手術なし 処置2なし 79 5.61 6.07 1.27% 0.00
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 小児食物アレルギー負荷検査 46 1.00 2.12 0.00% 4.35
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 34 5.62 5.96 0.00% 0.94
0400801199x00x 肺炎等 15歳未満または市中肺炎等 1歳以上15歳未満 手術なし 処置2なし 副傷病なし 33 4.58 5.62 3.03% 3.33
030270xxxxxxxx 上気道炎 20 3.85 4.72 0.00% 1.55
十分な妊娠期間や出生体重に至らず出生された新生児は、低血糖や呼吸障害などのリスクがあるので入院管理にて経過観察し必要に必要に応じ精査加療を行っています。
また、卵や牛乳などを食べるとアレルギーを起こす子供に対して、どの程度ならアレルギーを発症することなく食べられるのかを調べる検査を施行していますが、重篤なアレルギーを発症するリスクがあるため入院管理にて検査を行っています。
更に細菌感染やウイルス感染また主にアレルギーによる肺や気管支の炎症にて酸素投与を要する程の呼吸困難が引き起こされる場合が小児には多く、入院管理にて適宜酸素投与しながら抗生物質やステロイドなどの加療を行っています。
耳鼻いんこう科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 57 6.58 6.02 0.00% 60.05
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 42 7.62 7.53 0.00% 18.05
030428xxxxxxxx 突発性難聴 20 9.50 8.55 0.00% 65.45
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 20 7.40 6.75 0.00% 63.60
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 18 5.44 5.51 0.00% 44.94
当科では以前から慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻・副鼻腔を多数行っており、特に全例でナビゲーションシステムを用いて安全な手術を心がけています。
また習慣性扁桃炎や扁桃肥大、IgA腎症などの扁桃病巣感染症に対する口蓋扁桃摘出術も多数行っています。当科では顕微鏡や内視鏡を用いて、2人1組の医師が明視下に電気凝固を用いながら行うため、出血量が少なく疼痛コントロールも良好です。
突発性難聴や顔面神経麻痺は発症早期にステロイド治療が必要で、合併症をお持ちの方を中心に入院加療を行っています。突発性難聴の場合は血管拡張薬やデフィブラーゼ治療も準備しています。顔面神経麻痺の場合はリハビリ指導やENoG検査による予後評価も行っています。
耳下腺・顎下腺の良性腫瘍に対する摘出術も多数行っています。特に耳下腺は顔面神経に知覚、顔面神経モニタを用いて安全に手術を進めています。


糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) インスリン製剤(注射薬に限る) 114 12.21 13.99 1.75% 68.91
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) 処置2なし 34 8.53 10.66 0.00% 64.41
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 処置2なし 副傷病なし 22 11.09 13.15 0.00% 57.23
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 16 15.00 20.60 6.25% 88.06
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし - - 13.52 - -
高齢者、勤労者とわず生活習慣の乱れから著しく血糖コントロールが悪化し入院を必要とする患者様が増加しております。
2型糖尿病血糖コントロール入院は、8日間と15日間のコースがあり、糖尿病に関する知識(食事・運動・検査・病態)を
習得していただくとともに、インスリンなど薬剤による血糖コントロールを行います。また平行して合併症検査も実施しております。
入院を要する糖尿病患者様には最終的にインスリン自己注射が必要となる場合が多く、退院後も安定した血糖コントロールが得られるように指導に力をいれております。
また、糖尿病性ケトアシドーシスといった高血糖緊急症の患者様もおられ、緊急入院で対応しております。

腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 48 8.90 11.49 0.00% 72.85
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 40 9.18 13.52 2.50% 77.93
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 経皮的腎生検法 25 5.16 6.44 0.00% 52.96
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 人工腎臓 21 7.76 13.81 0.00% 73.29
110280xx9902xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 腹膜灌流 連続携行式腹膜灌流 16 10.69 8.09 0.00% 66.63
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 処置2なし
 何らかの慢性腎炎症候群の検査や治療のために入院された患者さんです。ステロイド治療を行う場合や、高齢で合併症がある場合などでは、長期入院となることがあります。
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症  手術なし
 急性腎盂腎炎のために入院となった患者さんです。排尿障害が基礎にある場合は、泌尿器科と協力して治療を行っています。
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 人工腎臓
 慢性腎臓病から血液透析が必要となった場合、最初の数回は入院で行います。およそ1週間前後の入院で、退院後の慢性維持透析は他の専門施設に紹介となります。
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 経皮的腎生検法
 腎臓病の原因を調べるための腎生検の入院です。火曜日入院、水曜日検査、土曜日退院の5日間入院です。
110280xx9902xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 腹膜灌流 連続携行式腹膜灌流
 透析療法の1つである腹膜透析療法を開始するための入院です。

形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 処置2なし 49 2.20 2.82 0.00% 77.24
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤血管内焼灼術等 30 2.70 2.61 0.00% 67.60
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの等 処置2なし 副傷病なし 23 3.61 7.57 0.00% 75.26
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く) その他手術あり 処置1なし 12 2.17 4.28 0.00% 50.08
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり - - 5.77 - -
・地域の眼科開業医の先生方や、当院の眼科と連携し、眼瞼下垂、眼瞼内反症をはじめとした眼瞼・眼窩関連疾患を数多く扱っています。
・下肢静脈瘤に対しては大伏在静脈が原因の症例は血管内塞栓術をメインに施行しております(症例によっては高周波(ラジオ波)による血管内焼灼術)、および血管抜去術(ストリッピング)を施行しています。)。
小伏在静脈が原因の症例は高位結紮を主に行い、症例によっては外来で硬化療法を追加します。
・皮膚科と連携し、皮膚悪性腫瘍の迅速な診断、手術加療を行っています。その他様々な腫瘍に対しても手術加療を行っています。
・腎臓内科と連携し、血液透析導入予定の方に内シャント造設術を行っています。

乳腺・内分泌外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術等 処置1なし 60 10.08 9.88 0.00% 65.25
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない) 28 7.79 5.64 0.00% 63.18
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍 手術なし シクロホスファミド+塩酸エピルビシンあり等 副傷病なし 17 2.06 3.51 0.00% 55.59
090010xx97x4xx 乳房の悪性腫瘍 その他手術あり シクロホスファミド+塩酸エピルビシンあり等 17 4.47 7.37 0.00% 55.06
090010xx99x90x 乳房の悪性腫瘍 手術なし トラスツズマブ エムタンシン等 副傷病なし 15 5.67 4.30 0.00% 55.47
2023年度の新規乳癌手術は91名の方に94件の手術が行われました。両側乳癌症例は3名でした。
術式の内訳は乳房部分切除術が29件、乳房全摘術が52件、皮下乳腺全摘+同時乳房再建術が13件行われました。
乳房温存率は31%であり、乳房部分切除より乳房全摘術の方が多い結果でした。
初回の化学療法は入院で行い、中心静脈ポートを積極的に留置しています。
総合内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 18 14.67 13.52 5.56% 81.94
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 12 16.83 20.60 16.67% 86.00
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 処置2なし 12 2.00 2.86 0.00% 36.00
070510xx99xxxx 痛風、関節の障害(その他) 手術なし 11 12.00 12.38 9.09% 83.45
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 処置2なし 副傷病なし - - 14.23 - -
総合内科では、敗血症や誤嚥性肺炎、尿路感染などの一般的な感染症を中心に特定の臓器に限らず、幅広い疾患を扱っています。
また、原因臓器/疾患が特定できない急性疾患、不明熱などを多く担当しています。
高齢化に伴って複数の疾患が併存していることも多く、老年医療もその役割の中心になっており、
臓器の問題ではなく全人的に捉えて多職種と連携して対応にあたっています。

脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 16 18.75 20.6 12.50% 87.44
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 14 5.00 4.73 0.00% 67.86
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 処置2なし 年齢15歳以上 11 19.36 16.56 0.00% 60.09
010130xx99x0xx 重症筋無力症 手術なし 処置2なし - - 11.67 - -
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 処置2なし 副傷病なし - - 18.24 - -
【誤嚥性肺炎】
症状、画像検査などで診断し、速やかに治療を開始します。リハビリテーションなどで嚥下機能身体機能の回復を目指します。
【前庭機能障害】
神経疾患の鑑別を行ったうえで、耳鼻いんこう科的評価をしていただきます。おう吐などの症状が強ければ安静を維持し、軽ければ早期退院を目指すなど症状に応じて対応します。
【脳脊髄炎症】
画像検査・腰椎穿刺などで診断を行い、点滴治療、合併症の予防、リハビリテーションにより回復を目指します。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 処置1なし 45 11.56 12.88 2.22% 66.13
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 25 8.72 9.29 0.00% 68.64
080050xxxxxxxx 湿疹、皮膚炎群 - - 9.62 - -
100100xx99x0xx 糖尿病足病変 手術なし 処置2なし - - 22.02 - -
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 処置2なし - - 2.86 - -
第1位 膿皮症:おもに蜂窩織炎など皮膚細菌感染症をさします。内科的な基礎疾患がある場合、下腿浮腫、白癬などを合併している場合はより発症リスクが高まります。局所安静と抗生剤加療が有効です。
第2位 帯状疱疹:高齢者で免疫低下患者さんに多くみられます。外来または入院での抗ウイルス薬の投薬が有効です。 後遺症として神経痛が長引くことがあります。
第3位 湿疹、皮膚炎群:外来で最もよく見られる皮膚疾患です。アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、痒疹などが代表です。かゆみを伴うことが多いのも特徴です。ステロイド外用を中心とした局所療法が基本となるが、近年全身療法の選択枝もふえています。
第4位 糖尿病性病変:糖尿病患者の足病変(潰瘍・壊疽)は、血糖コントロール不良に伴う①末梢神経障害(感覚、痛覚の低下)、②動脈硬化による血流障害、③免疫力低下による易感染状態、④高血糖により細菌などが繁殖するための栄養分が豊富、といった要因が複雑に絡み合った結果生じるといわれています。重症化して足切断に至るケースもあります。糖尿病性足病変を発症させないため自分の足を観察するなどの予防的フットケアの習慣が大切です。


呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他手術あり 処置2なし 副傷病なし 44 10.57 9.89 2.27% 73.50
040200xx01x00x 気胸 胸腔鏡下肺切除術等 処置2なし 副傷病なし 12 7.33 9.54 0.00% 25.67
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 胸腔鏡下肺切除術等 - - 8.53 - -
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2なし - - 13.59 - -
040020xx97xxxx 縦隔の良性腫瘍 手術あり - - 7.59 - -
主な疾患は、肺がんを中心に、気胸、縦隔腫瘤などです。また、あまり一般的な病院が診ないような膿胸なども診察いたします。
基本的には、一般胸部外科領域の疾患であればなんでも診察いたします。
月曜日の午後、金曜日の午後に診察しておりますが、救急対応は適宜行っております。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 38 12 11 37 25 32 1 8,7,6
大腸癌 35 40 46 112 53 74 1 8,6
乳癌 54 47 36 19 - 38 1 8,7,6
肺癌 52 - 79 135 17 67 1,2 8
肝癌 10 11 10 - 27 107 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院は、大阪府のがん診療拠点病院の認定を受け、手術、化学療法、放射線治療と各種がん治療に力を注いでいます。
放射線治療においては2019年より常勤医による治療となり、通常の高エネルギーX線治療を基本とし、2020年からは体幹部定位放射線治療(肺がんのみ)の高精度治療も当院で受けて頂けるようになり、化学放射線療法も更に積極的に主科と放射線治療科の協力のもと積極的に行われています。
また、2022年よりロボット支援手術を導入しました。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 28 9.43 61.25
中等症 96 11.84 77.95
重症 32 14.91 82.50
超重症 11 19.64 87.00
不明
15歳以上で最も医療資源を投入した傷病名が040070(インフルエンザ、ウイルス性肺炎)、0040080(肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎)に該当する症例が対象となり、誤嚥性肺炎、新型コロナ感染症は対象外となってます。
また重症度の評価は、A-DROPスコアを合計したものです。
A (Age):男性70歳以上、女性75歳以上
D (Dehydration):BUN 21mg/dl以上または脱水あり
R (Respiration):SpO2 90%以下 (PaO2 60torr以下)
O (Orientation):意識障害あり
P (Pressure):血圧 (収縮期) 90mmHg以下
軽症:上記指標をいずれも満たしていない
中等症:上記指標を1つまたは2つ有する
重症:上記指標を3つ有する
超重症:上記指標を4つまたは5つ有する
咳、痰、咽頭痛などの症状がある場合、まず新型コロナ感染症、結核に関して検討され、新型コロナ感染症、結核が除外された場合、患者の免疫状態(若年、高齢、免疫抑制剤内服など)などをみて肺炎の鑑別をしていきます。レジオネラ感染は、軽いかぜ様症状から急激に悪化することがあり、早期の診断加療が必要になります。若年ではマイコプラズマ肺炎が多く、高齢では、結核も常に鑑別する必要があり、長く症状がつづくとき、当院に受診することを検討してください。
 
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 19 15.79 76.58 34.78%
その他 - - - -
脳梗塞関連の発症時期別に症例数、平均在院日数、平均年齢、転移率を集計しています。
急性期治療は抗血栓剤及び、リハビリテーションを早期に開始します。食事ができない状態であれば点滴や経鼻栄養を行い、嚥下ができるようになれば、徐々に食事内容を上げていきます。急性期治療終了後は、必要に応じて回復期リハビリテーション病院へ速やかに紹介し、継ぎ目のない治療を行います。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 137 1.61 12.97 7.30% 77.35
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 134 0.93 1.29 0.00% 74.92
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 84 1.05 9.23 0.00% 80.02
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 48 1.02 5.19 0.00% 76.56
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 37 1.14 1.32 0.00% 69.92
消化器内科では、胃癌・大腸癌・肝臓癌・膵臓癌・胆管癌などの悪性疾患、消化管出血・胆管結石・憩室炎・腸炎などの急性疾患、肝硬変・炎症性腸疾患などの慢性疾患に幅広く対応しています。
消化器外科・放射線科との緊密な連携のもと、診断・治療を行っています。
食道、胃、大腸のポリープ・早期癌は内視鏡的に切除(ESD、EMR等)しています。
肝臓癌は、外科的手術のほか、エコーガイド下のラジオ波焼灼術、血管カテーテルを用いた肝動脈塞栓術を行っています。
進行癌に対する化学療法・分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬も年々進歩しており、最新の治療を積極的に導入しています。
消化管出血に対しては内視鏡的止血術、胆管結石に対しては内視鏡的結石除去・ステント留置術などで迅速に対応しています。

消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 132 1.23 4.43 0.00% 65.08
K6335 鼠径ヘルニア手術 79 1.01 2.01 0.00% 72.84
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 70 1.20 2.33 0.00% 73.47
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 等 32 3.22 11.03 0.00% 76.63
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 31 0.71 5.00 0.00% 42.06
消化器外科は、北摂2次医療圏の外科中核病院として、がん診療を中心に診療していますが、ヘルニア、虫垂炎、胆嚢炎、直腸脱などの良性疾患に対して、積極的に治療しています。
特にヘルニアに関しては、専門外来を設けております。
令和5年の総手術件数791例、全身麻酔症例が637例であり、うち腹腔鏡手術は428例でした。がんの手術は、胃がん26例、結腸がん53例、直腸がん43例、肝がん(原発性、転移性)22例、膵がん15例、胆道がん6例でした。

眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 425 0.08 1.00 0.00% 78.66
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) - - - - -
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) - - - - -
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない) - - - - -
白内障手術は片眼日帰りないし、1泊の短期入院を基本として、術後により良い見え方(Quality of Vision)を実現するために十分な術前検査を行い、低侵襲で負担の少ない手術を心がけています。
成熟白内障やチン小帯脆弱などの難治症例にも対応しています。
網膜疾患(黄斑上膜)に対しては、網膜硝子体手術を行っています。
硝子体手術につきましては、小切開で広角観察システムを用いて手術を施行しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) 等 113 1.66 21.19 28.32% 75.19
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 46 1.76 9.80 10.87% 64.67
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 39 1.03 13.51 17.95% 74.54
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 37 3.70 19.65 56.76% 76.76
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 23 5.17 18.00 65.22% 83.87
手術で多かったのは昨年と同様に人工関節(膝・股)置換術であった。
令和5年度は、大腿骨近位端骨折の手術(K046-1,K081-1)が増えていた。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 55 0.95 4.35 0.00% 45.58
K872-31 子宮内膜ポリープ切除術(電解質溶液利用) 等 55 0.00 1.00 0.00% 39.24
K867 子宮頸部(腟部)切除術 48 0.04 1.00 0.00% 42.88
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 等 30 1.00 5.23 0.00% 47.07
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 28 3.14 6.25 0.00% 34.04
当科では、子宮内膜ポリープ・子宮粘膜下筋腫に対する子宮鏡手術や、卵巣良性腫瘍・子宮筋腫等に対する開腹手術と腹腔鏡下手術を行っています。
悪性疾患については、子宮頸部異形成に対する子宮頸部円錐切除術や卵巣癌・子宮体癌・子宮頸癌に対する手術療法を行っています。
既往帝王切開後妊娠や骨盤位に対して選択的帝王切開術を行っています。

泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 100 1.23 5.04 1.00% 75.72
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 65 2.58 4.38 0.00% 64.08
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 56 1.07 7.54 0.00% 71.45
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 36 0.64 4.44 0.00% 74.39
K841-5 経尿道的前立腺核出術 18 1.00 5.61 0.00% 75.78
当科における外科治療は、尿路性器悪性腫瘍、尿路結石、上部尿路通過障害に対するものが多くを占めています。
膀胱癌に対する経尿道的内視鏡手術が最も多く、尿路結石に対する経尿道的手術(レーザーを使用するもの)がそれに次いで多いのは例年どおりです。
2022年2月に手術用ロボットダヴィンチの導入後、腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) が3番目に多い手術となりました。

耳鼻いんこう科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 46 1.00 6.04 0.00% 22.37
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 41 1.17 4.80 0.00% 60.34
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 20 1.00 4.15 0.00% 58.60
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 11 1.00 5.27 0.00% 62.91
K347 鼻中隔矯正術 11 1.00 3.91 0.00% 39.00
習慣性扁桃炎や扁桃肥大、IgA腎症などの扁桃病巣感染症に対する口蓋扁桃摘出術を多数行っています。当科では顕微鏡や内視鏡を用いて、2人1組の医師が明視下に電気凝固を用いながら行うため、出血量が少なく疼痛コントロールも良好です。
また当科では以前から慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻・副鼻腔や鼻中隔矯正術を多数行っており、特に全例でナビゲーションシステムを用いて安全な手術を心がけています。
耳下腺・顎下腺の良性腫瘍に対する摘出術も多数行っています。特に耳下腺は顔面神経に知覚、顔面神経モニタを用いて安全に手術を進めています。

形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 等 35 0.17 1.09 0.00% 77.83
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 26 0.27 2.38 0.00% 75.00
K617-6 下肢静脈瘤血管内塞栓術 19 0.05 1.00 0.00% 67.21
K2193 眼瞼下垂症手術(その他) 16 0.06 1.06 0.00% 71.94
K2173 眼瞼内反症手術(眼瞼下制筋前転法) 10 0.20 1.00 0.00% 56.50
眼瞼下垂症 K2191、 眼瞼内反症 K2173
・地域の眼科開業医の先生方や、当院の眼科と連携し、眼瞼下垂、眼瞼内反症をはじめとした眼瞼・眼窩関連疾患を数多く扱っています。
 
シャント造設 K6121
・腎臓内科と連携し、血液透析導入予定の方に内シャント造設術を施行しています。

下肢静脈瘤 K617-6
・下肢静脈瘤に対しては大伏在静脈が原因の症例は、カテーテルを用いた血管内塞栓術(ベナシール)をメインに施行しております(血管の走行によっては静脈抜去術を施行)。治療後に下肢の静脈怒張が残存した場合は、追加治療として下肢静脈で硬化療法の選択肢も提示しております。
 
 
乳腺・内分泌外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 39 1.00 7.59 0.00% 66.56
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 32 0.44 3.00 0.00% 57.38
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 28 1.00 5.79 0.00% 63.18
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 13 1.08 7.69 0.00% 65.23
K0171 遊離皮弁術(顕微鏡下血管柄付き)(乳房再建術) - - - - -
2023年度の新規乳癌手術は91名の方に94件の手術が行われました。両側乳癌症例は3名でした。
術式の内訳は乳房部分切除術が29件、乳房全摘術が52件、皮下乳腺全摘+同時乳房再建術が13件行われました。
乳房温存率は31%であり、乳房部分切除より乳房全摘術の方が多い結果でした。
初回の化学療法は入院で行い、中心静脈ポートを積極的に留置しています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 35 1.11 1.60 0.00% 71.66
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 26 1.00 2.00 0.00% 65.27
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 13 1.15 8.08 15.38% 79.54
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) - - - - -
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術(その他) - - - - -
1)K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他)
多くの場合、外来患者さんが対象で、虚血性心疾患(狭心症、無症候性心筋虚血、陳旧性心筋梗塞)の原因となる冠動脈狭窄に対して、1泊2日入院を原則に、冠動脈ステントを留置して狭窄を拡張します。急性心不全で緊急入院された患者でも、心不全治療後の冠動脈造影検査で狭窄・閉塞が原因と判明したときは、同じ入院中に引き続き冠動脈ステント治療をすることで、患者さんの再入院負担がないようにしています。
2)K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺)
心房細動に対するカテーテル治療で、心腔内エコーを用いて心房中隔穿刺を行い、カテーテルアブレーションを行います。心房細動が治療できれば、脳卒中(心原性脳塞栓)の予防や心不全の治療に有効です。
3)K616 四肢の血管拡張術
下肢動脈に高度狭窄や閉塞のあるASO(閉塞性動脈硬化症)の患者さんに対して、末梢血管用のバルーンやステントを用いて腸骨動脈や下肢動脈を拡張し、間欠性跛行や下肢虚血を改善します。
4)K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極)
めまい・ふらつきがある徐脈性不整脈(洞不全症候群、房室ブロック)に対して、恒久的ペースメーカーを局所麻酔で鎖骨下の皮下に植え込みます。外来患者さんの場合は、手術前日に入院、植え込み術後約1週間で退院です。急性心不全で緊急入院され、その原因が徐脈であると判明した場合は、心不全治療に並行してできるだけ早期にペースメーカー治療も同時に行います。
5)K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術(その他)
発作性上室性頻拍・心房頻拍・心房粗動・WPW症候群などの、突然脈拍が速くなる不整脈を、3次元のマッピング装置を用いて、特殊なカテーテルで根治する治療です。

呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 20 1.00 8.50 0.00% 78.80
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 20 1.30 9.35 5.00% 67.60
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 12 2.83 3.50 0.00% 25.67
K5132 胸腔鏡下肺切除術(部分切除) - - - - -
K5143 肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) - - - - -
肺の腫瘍を中心に、胸壁、縦隔の腫瘍、また良性疾患で言えば自然気胸、膿胸などがメインですが、一般胸部の疾患であれば出来る限り対応していきます。
手術は胸腔鏡手術を第一として、低侵襲手術を心がけております。

糖尿病・内分泌内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 14 10.07 6.14 0.00% 77.14
K2761 網膜光凝固術(通常) - - - - -
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) - - - - -
K6851 内視鏡的胆道結石除去術(胆道砕石術を伴う) - - - - -
K0861 断端形成術(軟部形成のみ)(指) - - - - -
血糖不良の糖尿病患者は網膜症や腎症、神経障害のみならず、血管疾患(心・脳)や悪性腫瘍を合併している率が高いです。
当院では入院中に悪性腫瘍のスクリーニングを行っております。
万が一便検査などで大腸疾患が疑われ大腸ポリープなどが発見された場合には、消化器内科にて内視鏡的大腸ポリペクトミーを行っております。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 19 0.21%
異なる 17 0.19%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 32 0.36%
異なる - -
この指標は、医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも発症率を減らすべきものとして、播種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌感染症、手術・処置等の合併症について、医療資源病名と入院契機病名との同一性の有無を区別して、対象患者数と発症率を示したものです。
『同一』とは入院契機病名と医療資源病名が同じであることを指しています。また『異なる』とは入院契機病名と医療資源病名が違うことを指しています。
敗血症を資源病名とする症例は、敗血症治療目的で入院される方が多いですが、入院後に発症し敗血症の治療を行うこともしばしあります。
手術・処置の合併症を資源病名とする症例は、手術や処置を行い退院した後に手術や処理に関わる合併症の治療を目的に入院する症例の方が多いことがわかります。
それぞれの疾患の発生率は、それぞれ全体の1%以下です。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1,143 1,114 97.46%
肺血栓塞栓症とは、肺の血管に血栓(血の塊)が詰まってしまうことです。エコノミークラス症候群もその一つです。手術後に多く起こることが知られており、時に不幸な転帰をとることから、その発症予防が重要です。
肺血栓塞栓症の発症リスクは、低リスク・中リスク・高リスク・最高リスクに分類されており、中リスク以上で手術時からの予防が推奨されています。
実際には、すでに血栓ができているかどうかなどの状態に応じて予防対策の取り方が異なります。
上記が当院での、中リスク以上の手術患者に対する肺血栓塞栓症の予防対策の実施率になります。

血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
3,042 2,761 90.76%
血液中は常に無菌状態で保たれていますが、何らかの理由により血液中に病原菌が侵入することがあり、この状態を「菌血症」と呼ばれています。また、血流に入った病原菌が全身に広がり、生体の過剰な反応によって「敗血症」と呼ばれる深刻な病態を引き起こします。
血液培養とは、血液中に細菌が存在しているかどうかを確認し、速やかに病原菌の特定をして、治療に効果的な抗菌薬を選択する検査です。
血液培養検査を行う場合は、それぞれの菌が発育するのに適した2種類のボトルを使用します(1セット)。血液中に病原菌が存在していてもごく少量のことが多いため、1セットの検査では原因菌を検出できる確率(検出感度)が限られており、2セット以上で検査することが推奨されています。
本指標は、血液培養を行う際に2セット以上の検査が実施された割合を示しています。
 

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
707 660 93.35%
近年、抗菌薬への耐性を持つ様々な細菌(薬剤耐性菌)が確認されており、今後抗菌薬の効かない感染症が増加することが予測されます。不適切な抗菌薬の使用は薬剤耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが進められています。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。特に広域抗菌薬開始時には血液培養の採取が推奨されています。

更新履歴
2024.09.30
令和5年度 病院指標を公表しました。