池田市は、大阪府の北西部に位置し、古くから交通の要衝として栄え、南部に大阪空港、東西に中国自動車道、南北に阪神高速道路と、大阪都心部に近く交通アクセスに恵まれた都市であるばかりか、西には猪名川、北に五月山など、水と緑にも恵まれたまちであります。江戸時代には、酒造り、細河郷の植木を筆頭に、近郷の物資の集散地として商業が栄え、加えて著名な文人や学者の来往により多彩な文化が開花しました。応神天皇270年のころ、呉の国の首都蘇州から穴織(アヤハトリ)呉織(クレハトリ)の二人の織り姫がこの地に渡り、織物や染色の技術を伝えたという織り姫伝説が残る一方で、近代においては、20世紀最大の発明の一つと言われるインスタントラーメンが生まれ、わが国で初めて割賦による住宅分譲が行われるなど、衣・食・住における事始めのまちでもあります。このように池田市は、豊かな自然と古い歴史を有し、伝統産業と近代産業の共存を図りながら、大阪都心に隣接する、教育・文化水準の高い住宅都市であります。
池田市では、このように先人が築き守り続けてきた文化伝統に、自主的にそれぞれの思いを調和させることによって、より暮らしやすいまちを創造し、未来を担う子どもたちへ責任を持って引き継がねばならないとし、暮らしやすく、個性豊かで、活力に満ちた地域社会の実現にむけて“未来のまちづくり”に取り組んでいます。
市民の意識調査では、今後のまちづくりとして「交通の便がよく、うるおいとゆとりのある住環境が整っているまち」につづき、「保健・医療環境や、高齢者などに対する福祉環境が充実しているまち」を多く望む結果となっています。そこで池田市では、「市民が支えあう、健康・福祉のまちづくり」を掲げ、すべての市民が健康でいきがいを持ち、住み慣れた地域でこころ豊かに安心して生活や社会参加ができるような取り組みを、また市民や福祉に関わる各種団体の主体的、自発的な活動とも連携・協力しながら、市民が支えあう総合的な福祉社会が実現できるような取り組みを推進しています。そのためには、高齢者福祉、障害者福祉をはじめ、保健、医療、保育など福祉に関連する各般の施策について総合的・戦略的な推進を重要としています。
(「池田市総合計画基本構想」より)
市立池田病院では、医療を通じて、地域の皆様が健康でいきがいを持ち、住み慣れた地域でこころ豊かに安心して生活や社会参加ができるような、暮らしやすく・豊かで・活力に満ちた、安全で安心な社会の実現に貢献することを使命と考えております。しいては、この豊かな自然・歴史・文化・伝統・産業・教育を育んだ、この地域を守り発展し、未来を担う子供達に引き継ぐことができればと。
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