労作時の胸部圧迫感といった典型的な症状だけでなく、労作時の息切れの原因として狭心症の関与があります。
糖尿病患者では自覚症状がなくても狭心症がかくれている可能性があります。
当院では、平日の20時までは緊急カテーテルが施行できる体制をとっています。
当院には心臓血管外科がないため、すべての病変に対して最適な治療ができるわけではありませんが、阪大病院との連携で一貫した治療を行っています。
労作性狭心症に対しての経皮的冠動脈形成術は、1977年にスイス人医師グルンチッヒが初めてバルーン(風船)で血管を膨らませたことに始まり、わが国でも1981年に初めて実施されました。その後、ステントが登場するなど技術的な進歩もあり、現在では確立された治療方法として循環器診療の一角を担っています。当院でも毎年治療件数が増加しており、標準的な入院日数は1泊2日と短期間で治療が可能です。
ステント留置の適応についても、冠動脈造影の際にFFRという冠血流予備量比を測定することや外来で負荷心筋シンチを行うことで、造影上の狭窄率だけで判断するのではなく、不要な治療を減らすようにしています。
ステント治療に必要な抗血小板療法については、ステントの改良により内服期間が短縮傾向です。そのため、出血リスクが高い症例に対してもステントを用いた治療が可能となってきています。
FFRワイヤを右冠動脈に留置し測定。 FFRが0.8以下であればステントに よる血行再建を行う。
心臓カテーテル室と操作室
カテーテル治療の合併症に対しても、IABP(大動脈バルーンパンピング)やPCPS(経皮的心肺補助装置)をカテーテル室へ配置しているため、急性心筋梗塞のような緊急時に心肺停止となった症例に対しても、PCPSを導入することで救命可能となっております。
池田市、豊中市、箕面市、吹田市、川西市など近隣の方でお困りの方は一度かかりつけ医へ相談の上、紹介状を持参し受診してください。
2017年度:92症例 2018年度:104症例
2019年度(12月まで):61症例
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