全身麻酔下での手術においては、気管内挿管に伴う口腔内常在菌の気道内迷入等により、術後の誤嚥性肺炎・発熱を引き起こす可能性があります。また、術後に絶食となる場合は、経口摂取時よりも口腔内常在菌が増加するため、感染症を引き起こしやすくなります。そこで、当センターでは、全身麻酔下での手術を予定されておられる中学生以上の患者様を対象に、術前、術後の口腔ケアを実施しております。具体的には、手術前日に歯科衛生士によるブラッシング指導や器械、器具を用いた歯面清掃を、場合によっては歯科医師による診察も行っております。
誤嚥性肺炎は口腔・嚥下機能の低下された患者様に発症しやすいことが知られています。口腔内環境を整えた上での嚥下訓練が口腔機能の回復につながり、肺炎を予防すると言われています。そこで、当センターでは脳血管障害や意識障害、ICU・CCUなどで人工呼吸器管理が行われている等の誤嚥性肺炎を発症するリスクが高い患者様に対して口腔ケアや口腔内環境の改善を行っております。また、神経疾患等のため自身で歯ブラシができない患者様や血液疾患等にて抵抗力が低下した易感染性の患者様に対しても口腔ケアを実施しております。
悪性腫瘍を発症された患者様への治療法として、抗がん剤治療や放射線治療が行われることがあります。これらの治療法の口腔領域での副作用として、口内炎、真菌感染症、口腔乾燥症、口腔内出血などがあります。特に口内炎は広範囲に広がると強い疼痛のため経口摂取が困難となります。栄養状態の悪化に加え、口腔内も不潔になると炎症が重篤化し、治癒が遅れることもあります。当センターでは、治療が円滑に行えるように口腔ケアを実施しております。
糖尿病になると歯周病に罹患しやすくなったり、口腔内感染症が重篤化しやすくなります。また、歯周病が血糖値に影響するとも言われています。そこで、当院での糖尿病教育の一環として、口腔衛生指導を行っております。
妊娠中は女性ホルモンの影響やつわりのために偏食をしたり、口腔内清掃が怠りがちになりやすいため、歯周炎や齲蝕に罹患しやすくなります。また、このような口腔内の炎症が胎児に影響を及ぼすこともあります。そこで、当院での両親学級において、口腔衛生指導を行っております。
全身麻酔手術前後患者
内科的疾患などにより介助が必要、ADLが低下した患者
化学療法、放射線治療を受ける患者
糖尿病教育入院患者
両親学級における歯育て支援
口腔ケア回診
一般社団法人日本口腔ケア学会 施設認定 口腔ケアセンター
内部リンク
名前 | 役職 | 専門・担当 | 資格・認定・所属学会等 | スタッフ画像 |
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墨 哲郎 (すみ てつろう) |
病院顧問 | 口腔がん | 日本口腔外科学会 専門医・指導医 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医(歯科口腔外科) 日本口腔科学会 日本癌治療学会 日本口腔腫瘍学会 日本頭頚部癌学会 緩和ケア研修会 修了 歯科医師臨床研修指導医 |
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雨河 茂樹 (あめかわ しげき) |
部長 | 口腔ケア全般 | 日本口腔外科学会 専門医 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医(歯科口腔外科) 日本口腔科学会 認定医 日本癌学会 日本口腔腫瘍学会 日本頭頚部癌学会 緩和ケア研修会 修了 |
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小川 芙美 (おがわ ふみ) |
副部長 | 口腔ケア全般 | 日本口腔外科学会 専門医 日本口腔科学会 認定医 日本口腔腫瘍学会 緩和ケア研修会 修了 日本口腔ケア学会 |
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須澤 佳香 (すざわ よしか) |
副部長 | 口腔ケア全般 | 日本口腔外科学会 日本癌治療学会 日本口腔腫瘍学会 日本化学療法学会 日本口腔感染症学会 日本感染症学会 日本睡眠歯科学会 日本バイオマテリアル学会 |
歯科衛生士 6名
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