主な治療は「肝細胞がん」に対する「TACE(肝動脈化学塞栓療法)」という治療法で、外科的手術に比べ、非侵襲的で、体に大きな傷などをつけることなく治療する事ができます。
「TACE(Transcatheter Arterial ChemoEmbolization)」は、肝臓の動脈細部までカテーテルを進め、病巣の直ぐ側で抗がん剤を流し込むことにより、正常細胞のダメージを最小限に抑えながら腫瘍細胞に抗がん剤が多く集まるようにします。また、腫瘍細胞を栄養している血管に細かなスポンジ状や球状の塞栓物質を流し、意図的に梗塞することで腫瘍細胞への動脈血流を遮断します。
治療中による苦痛ですが、カテーテル挿入部は局所麻酔で行われるので問題ないと思われます。ただし、治療時の薬物注入時に、場合によって、多少の痛みや嘔気を伴うことがあります。それも、治療前や治療中の痛み止めや点滴により、できるだけ軽減するように努めています。
治療時間は、個人差があり、一概には言えませんが、約1~2時間程度です。
治療後は、ベッド上安静ですが、翌日には制限なく自由に歩けます。
TAE前
TAE後
*TAE前の写真では、病巣が黒く染まって見られます。
*TAE施行後の写真により、染まりが消え、塞栓されていることが確認できます。
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