がん治療による見た目の変化は、とてもつらい副作用のひとつです。
がん治療による見た目の変化に対するケアのことをアピアランスケアといいます。
「脱毛すると言われたけど、どうしたらいいの」「いつから準備すればいいの」など、がん治療による見た目の変化に悩まれている方はたくさんおられます。もちろん、少し見た目が変化しても、自分自身が気にならなければ特別なことは必要ありません。そのような方々の力になれればと思い情報をまとめました。ぜひ、ご参考になさってください。
ご質問やご相談は「がん相談支援センター」へ
毛が抜けるのは嫌なので、抗がん剤治療はしたくありません。 |
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抗がん剤を“受ける、受けない”、“どの方法”を選ぶのかは主治医とよく話し合い決めましょう。 当院では、薬剤師から治療前に抗がん剤の副作用の説明を行っています。説明をよく聞いて、対応の方法を考えましょう。 悩んだときには「がん相談支援センター」を利用するのも一つです。 |
抗がん剤をすれば必ず脱毛しますか |
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脱毛しない抗がん剤もあります。髪の抜け方は人さまざまです。 「脱毛します」と説明された抗がん剤の場合は、治療開始から2〜3週間程度で脱毛が始まり、1週間程度で髪がなくなります。 治療が終わればまた生えてきますが(目安として治療終了後3〜4ヶ月で発毛)、それでも抜けはじめは精神的にショックを受ける方が多いです。 あらかじめ、脱毛に備えて準備をしておくとよいでしょう。 |
脱毛に備えての準備は何をしたらいいですか? |
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脱毛が予測される場合は、お手入れしやすくなるのであらかじめ髪を短くカットしておくことをお勧めしています。 抜けた毛が目立たず、見た目の変化も分かりにくいです。脱毛が始まれば脱毛キャップの利用がお勧めです。 見た目の変化が気になる方は、ウィッグや帽子などをあらかじめ用意をしておくと良いかもしれません。 枕など寝具や身のまわりに抜け毛が目立つと、気持ちも落ち込みます。ガムテープやコロコロでこまめに掃除しましょう。 |
脱毛するのをまわりの人にばれたくありません。 |
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脱毛がばれるのを避けたい方は治療が始まるまでにウィッグが手元にあると安心です。 ・あらかじめ髪を短くしておいて、治療前からウィッグで過ごす ・ウィッグに合わせて髪型をカットしておき、脱毛してきた時点でウィッグを使用する など、脱毛前後の変化が分かりにくいような工夫も良いかもしれません。 |
脱毛したらシャンプーはどうしたらいいの? |
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まずは、これまで通りのヘアケアで問題ありません。シャンプーは特別な製品を使用する必要はありません。 完全に脱毛してしまったら、シャンプーで洗わずに洗顔料やボディソープ、石鹸などでも良いとも言われます。 それでもやっぱりシャンプーの方が良かった!という人もいます。 |
脱毛する家族にどう声をかけたらいいでしょうか |
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本人の見た目が変化するのは家族にとっても気がかりです。 大事な人であるからこそ、励ましたり、アドバイスしたり、物品を準備したり、とにかく何かしてあげたいと思うものです。 しかし、先回りして準備をすることで、本人に「自分の外見が変わってしまったことを家族はおかしいと思っている。恥ずかしい。」という気持ちにさせてしまうことも あります。まずは「治療により見た目が変わっても、家族は変わらず大切に思っていること」を伝えることが大切です。その上で「気になっていることがあるなら、一緒によい方法を探そう」と伝えてあげてください。 |
ウィッグはいつ、どうやって選べばいいですか |
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ウィッグは店舗に在庫があればその日のうちに、通販などでも数日で手元に届きます。 焦って購入する必要はありません。池田市内にもウィッグの専門店がありますし、百貨店や理美容室、ファッション小物の取扱店、バラエティショップなどの他、最近では通販も人気です。通い慣れている美容院などがあれば、そこの美容師さんに相談されても良いかもしれません。 ※当院外来化学療法センター(本館1階)入り口前にパンフレット設置→「院内のご案内①」参照 |
ウィッグは医療用じゃないとだめですか? |
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「医療用」である必要はありません。ファッション用でも構いません。 購入しなくても必要な時だけレンタルするという方法もあるようです。自分に似合う、好きなものを選んで下さい。①似合う②予算③かぶり心地がポイントです。 一見ウィッグに見えて実は帽子といった手軽なタイプ(1万~1万5千円程度)のものもあります。 池田市近隣では、補助の対象にはなっていません。 実費になりますので、安価なものから使い始め、気に入ったものをじっくり選ぶのもひとつの方法です。 |
自転車やスポーツなどでウィッグがずれたりしませんか? |
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簡単に飛ぶものではありませんが、ウィッグ用の両面テープなどがあります。 カチューシャや眼鏡、バンダナや帽子で押さえる方もおられます。自毛が伸びてくれば、ピンで固定すると安心です。 |
男の人向けのウィッグもありますか? |
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もちろんありますよ。利用されている方もたくさんおられます。 また、脱毛の際には眉毛やまつ毛が抜けることもあります。顔の印象が変わることを気にされる方もおら れます。 そういった時には、ドラッグストアなどで手に入るメイク用品を使用して、眉毛を書き足すことで補うこともできますよ。 男性向けのアピアランスケアガイドブックもありますので、ぜひ参考にしてみてください。 |
ネイルしてもいいですか? |
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10日から2週間に1回はネイルを落とし、爪の状態を確認してください。 アセトン入りの除光液を使用しても、週一回程度の使用で除去後にクリームやオイルでケアをすればほとんど問題ありません。 |
ジェルネイルはいいですか? |
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残念ですが、ジェルネイルは感染の危険性もあるためNGです。
市販のネイルカラーを複数回重ねて塗ることでも爪を保護・補強することができます。 |
化学療法中、しみが増えてきました。どうしたらいいですか? |
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抗がん剤の影響で色素増強が起こります。紫外線に当たるとひどくなることがあります。 今はマスクが必須となっていますが、マスクをつけているときでも日焼け止めを塗る、長袖や帽子の着用など、UV対策を行った方が良いと思います。 |
治療中、お化粧はしてもいいですか? |
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普段使用している化粧品を使っていただいて問題ありません。 異常を感じたらその間は使用を中止してください。 |
顔に湿疹が出ていますが、ひげそりをしてもいいですか? |
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清潔を保つため、ひげそりをお勧めします。 T字カミソリより電気シェーバーの方が皮膚への負担が少ないです。 ひげそりのあとは保湿剤をお忘れなく。 |
アピアランスケアに使う製品はがん患者用じゃないといけませんか? |
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そんなことはありません。 特別なものでなくていいです。 帽子や付け毛、眉シート、つけまつげなどは100円ショップ、ドラッグストアなどでも手に入ります。 工夫をしながら、楽しめればいいですね。 |
乳房切除をしました。温泉にいってもいいですか? |
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傷が落着いていれば問題ありません。楽しんできて下さいね。
傷跡が気になりますか?傷を隠すバスタイムカバー(入浴着)を着用し、入浴できる銭湯や温泉が全国各地にあります。 |
横浜市、横浜市内でアピアランスケアに取り組む医療者、国立がん研究センター中央病院が協力して作成したリーフレット
これまで、特に患者が悩むことの多い4か所(髪、爪、肌、眉毛・まつ毛)のケア方法に関するリーフレットを作成して医療者の立場からのアドバイスが載っています。
NO HOW TO (ノーハウツー)
男性向けのガイドブックです。情報が少ない男性患者さんに向けた内容ですが、女性の患者さんが読んでも参考になるように制作されています外見変化により直面する仕事や人間関係、気持ちや生き方に至る様々な問題への対処についてのヒントが掲載されています。
別冊 KNOW HOW TO
がん患者さま向けの情報を発信しているホームページです。
治療や生活についての情報が、冊子や動画などで分かりやすく説明されています。
「生活のこと」→「容姿の変化」の中でメイク方法についての動画などのコンテンツが紹介されています。
がん患者さんやご家族向けです。
治療によって生じるつらさをやわらげる情報がとても詳細に載っています。情報を得たい患者さまにとって使いやすく情報量の多いホームページです。
見た目の変化へのケアについての情報も豊富です。
各企業からのウィッグ(医療用かつら)や治療中治療後の下着などのパンフレットを設置しています。
パンフレットはご自由にお持ち帰りください。
どうぞお気軽にご利用ください。
ウィッグのサンプル、 ネイルケアのサンプルを展示しています。
脱毛が始まったときに使用する脱毛キャップのサンプルを置いています。ご希望の方はスタッフまでお声かけ下さい。同じ商品を院内コンビニで購入できます。
使用された方のお声
抜けた毛を見ずにすみました。
シーツや枕に抜け毛がつかなくなりました。
掃除が楽になりました。
寝ているときや料理中に使っています。
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